腰痛

腰に痛みが発生した場合、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などのレントゲンやMRI等の画像診断で異常が見つかる疾患もあれば、画像診断では何も分からないいわゆる”腰痛症”の場合もあります。このページでは何も画像診断では異常なしと判断される腰痛症についてご説明いたします。腰椎椎間板ヘルニアなどの疾患は別のページでご説明しておりますので、そちらを参考にしていただければと思います。

いわゆる腰痛症とは

　レントゲンで確認出来るのは圧迫骨折などの骨の問題、MRIで確認出来るのは腰椎椎間板ヘルニアなどの椎間板や脊椎の問題です。これらの異常が認められなければ「いわゆる腰痛ですね」と説明され、シップなどの対処で様子見となる事があります。画像で判断出来ないのは筋肉の硬さや動きの悪さなどの問題であるため、画像に問題がなかった場合には筋肉性の腰痛である可能性が高まります。筋肉の動きが悪くなっている状態でふとした動きについていけずぎっくり腰が発症する場合もあれば、慢性的に腰痛が続いている場合もあります。筋肉の問題だけの方もいれば、そこから関節の動きも悪くなっている方など程度はバラバラですので、それぞれがご自身に合った治療法を受けることが大切です。

腰痛症の原因

〇運動不足

　まず挙げられる問題が、運動不足です。やはり動きが少ないと筋肉の動きは悪くなってしまうため、血流障害が起こりやすいため疲労が溜まりやすくなると考えられます。そうなると慢性的なだるさや鈍痛、咄嗟の動作によるぎっくり腰の発症に繋がるリスクが高まります。仕事や日常生活で同じ姿勢が続くような場合には、余計に同じ部分に負担がかかり続けるため腰痛の危険が高まります。運動不足によって筋力バランスが崩れてしまうことも腰にとっては負担がかかると考えられます。

〇デスクワーク

　運動不足での説明と被りますが、同じ姿勢が続くことによって腰の筋肉に負担がかかります。また、座っている姿勢は腰にとって思っている以上に辛い体勢なのですが、デスクワークの方はその体勢を一日に何時間も取り続けておられるため負担は相当なものになります。お仕事となると難しいですが、こまめに座り方を変えたり動ける時に動くなどの対策が必要となります。

〇冷え

　元々運動不足などの血流障害が起こっている状態の上で冷えが加わると、余計に腰痛発症のリスクとなります。特に足元の冷えは冷たい血液が臀部や腰周辺を冷やす原因となるため、腰痛をお持ちの方は足元の冷え対策をしていただく方が良い場合が多いです。足元が冷えやすい冬場やエアコンが効く夏場にぎっくり腰発症の方が冷える傾向にあります。

〇オーバーワーク

　スポーツをしている方や普段からよく身体を使うお仕事の方の場合には、オーバーワークによって腰痛が引き起こされることもあります。いつも使う量の体力以上を発揮した場合や連続する無理な身体の使い方は、やはり腰に負担となります。ストレッチをセットにしたり、動かした後に軽めのアイシングをする等の対策が必要となることもあります。

腰痛の治療法

腰痛治療　３３００円～５５００円

　当院では、腰痛に対して鍼灸治療・整体療法を症状に合わせて選択し治療を行っております。

鍼治療

　急性腰痛のように痛みが強い場合、慢性腰痛の場合、どちらに対しても鍼治療は効果的です。筋肉の動きが悪い場合や血流障害が起こっているような場合には、局所の筋肉を動かす事が出来る鍼治療が第一選択となります。筋肉は電気信号によって動かされているため、動きが悪くなっているような場合にはその電気信号自体に問題が起こっていることが考えられます。鍼で直接筋肉に刺激を与えながら電気信号も送る事で、正常な働きに改善するように行っております。

整体療法

　腰痛をお持ちの方は、元からなのか？症状を庇う為なのか？姿勢に問題が起こっている事が多々あります。それによってより症状が固定されやすくなり、慢性化に繋がっている方も少なくありません。そのため、当院では腰痛治療の一つの方法として整体療法を選択し、姿勢の改善・歪みの解消を行っております。当院で行っている整体療法はバキバキとさせるような方法ではなく、身体にソフトな矯正方法で行っております。

セルフケア

　すぐにご自身の状況を医療機関で確認し症状に合った治療・セルフケアの指導を受けることが望ましいですが、そうはいかない状況もあると思います。それまでの間の参考にセルフケアについてご紹介いたします。

アイシング

　急に痛みが現れた場合には、冷やす方が効果的に働くことが多いです。ぎっくり腰のように急に痛みが現れる時には腰椎の関節捻挫・腰部筋肉の小さな肉離れのような所見が認められることが多々あるため、このような時には冷やしていただくことで症状が一時的にマシになる事があります。氷やアイスノンを使ったりして冷やすようにしてください。

ストレッチ

　凝っているような感じ、鈍痛、筋肉の張りを感じる場合には、ストレッチで動かす事が効果的です。どのようなストレッチか聞かれることがありますが、基本的には全体を大きく動かす事がオススメです。きっかけは一つの筋肉の問題であったとしても、それをかばう姿勢によって他の筋肉にも影響が及んでいる事がほとんどです。そのため、この筋肉だけを動かす！とかでなく、腰全体を動かして色々な筋肉のストレッチをしていただく方が良いです。

安静にする

　腰痛にも様々なパターンがありますが、その中でも急に強い痛みが現れているようなぎっくり腰の場合には安静にしてください。この場合には恐らく動けないが正しい表現かもしれません。ですが、中には動けそうと思って無理をされることがありますが、かえって症状が悪化してしまう事があります。急に痛みが現れた場合にはアイシングをしながら安静に過ごしていただくようにしてください。