足底腱膜炎

足底腱膜炎

足の裏の痛みを引き起こす足底腱膜炎。症状や原因、セルフケアをご紹介いたします。

足底腱膜炎

足裏に痛みが引き起こされることによって日常生活に大きく影響が与えられます。また、足底腱膜炎の厄介なポイントはその痛みの現れ方にもあり、人によっては数か月も経ってから「何かおかしい・・」と思い受診されることも多々あります。このページでは、そんな足底腱膜炎についてご紹介いたします。

足底腱膜炎について

足底腱膜炎の原因 足底腱膜炎とは、その字の通り足底腱膜に炎症が起こる疾患です。足底腱膜は足裏の踵から足の指の付け根にかけて走行しており、足裏のアーチにおけるショック吸収などの役割を担っています。しかし、何らかの原因によって足底腱膜の柔軟性が失われたり負担がかかり続けることによって、小さい切れ目(微小断裂)が引き起こされてしまう事があります。じっとしている時には問題ありませんが、そこから歩き出したタイミングで一気に足裏に体重がかかることで微小断裂が起こり、このタイミングで痛みが強く現れます。しかし、足底腱膜炎の場合はその後普通に歩けることが多く、日中は比較的痛みが落ち着いて過ごせる事が多いです。ですがこのまま放置しておくと進行し、ジョギングのように負荷が強まれば痛みが現れるようになったり、常に痛みが現れるようになる事があります。長期間放置することによって微小断裂だけでなく棘のような骨(骨棘)が形成されてしまうことがあり、骨棘が出来てしまうと常に痛いという状態になる事があります。一時的に疲労などの原因で足底に痛みが引き起こされることもありますので、二週間アイシングをして様子を見ても症状が変化ない・もしくは悪化傾向が認められる場合には医療機関への受診をオススメします。もちろん、二週間を待たずして受診されることには全く問題ありません。長期間我慢すればするほど、骨棘等のリスクだけでなくかばった歩き方によって全身のバランスに問題が引き起こされることもありますので注意しましょう。

 

 足底腱膜炎の症状の特徴は、朝や長時間座ってからの一歩目などの動き出しのタイミングで足底に痛みが引き起こされることです。発症初期ではしばらく歩いていると痛みが治まるため、疲労程度に思われてしまうことがあります。しかし、そのまま放置しておくと歩いていても常に痛みが続くようになってしまう事があります。足底腱膜炎のように足裏に痛みを引き起こす疾患はいくつかあるため、原因疾患を突き止め適した治療を受けることが大切です。

こんな時は要注意

 

・朝起きた時、動き出しの一歩目~数歩にかけて踵に痛みが現れる
・動いていると痛みが和らぎ、その後は気にせず歩ける
・よく歩きすぎると再び痛みが現れることもある
・足裏の痛みが二週間以上症状が継続する

こんな事ありませんか?

足が疲れやすい

 足底腱膜炎が発症する場合には、歩き方や立ち方といった重心バランスに問題が起こっている事があります。そのため、ふくらはぎに頼りすぎる歩き方をしている方の場合には、やたらとふくらはぎの張りをかんじたりすることがあります。それ以外にも、足裏のアーチの構造に問題が起こっている場合にはショック吸収が上手く出来ずに一歩一歩の衝撃が足に伝わる分、足の疲労を感じる事があります。

足裏のタコや魚の目ができている

 本来、足裏にタコや魚の目が出来るものではありません。特に気を付けたいポイントが、第2・3趾の下や小指側、踵にタコや魚の目が出来ている場合です。タコや魚の目はそこに常に衝撃がかかっている際に出来る事があり、第2・3趾の下や小指側に出来ている場合には重心位置に問題が起こっていたり足裏のアーチが低下している事が考えられます。

外反母趾、内反小趾

 足底腱膜炎同様に、外反母趾や内反小趾も重心位置異常が現れることによって発症することがあります。重心位置がズレることによって、身体の様々な部分にかからなくてもいい負荷がかかってしまいます。その結果、足底腱膜への負荷が強まったり、骨格が正常な位置にとどめておけず外反母趾などの問題が引き起こされるようになります。

足底腱膜炎セルフケアのポイント

ストレッチやマッサージは要注意

 痛いところをマッサージしたり、ストレッチしたりされることがありますが、足底腱膜炎の場合にはオススメしません。足底腱膜炎は足底腱膜の微小断裂が起こっている状態ですので、そこを無理に引き伸ばす事によって余計に微小断裂が起こりやすくなります。マッサージに関しても、傷口を揉むような方法となります。患部に対して直接何か刺激を入れることは悪化に繋がりますので、お控えください。患部以外のふくらはぎなどのをストレッチやマッサージすることについては問題ありません。

アイシングをする

 温めた方が良いのか冷やした方が良いのかの二択で悩まれる方も多いのではないでしょうか。足底腱膜炎のように炎症が起こっている場合には、アイシングを選択していただくことが効果的です。氷や保冷剤を5~10分程度、凍傷を起こさない程度に当てて冷やすようにしてください。アイシングはご自身が痛いと思う範囲に行ってください。「シップで行っても良いですか?」と聞かれることがありますが、シップではアイシングの効果はあまりないとお考え下さい。

当院での足底腱膜炎の治療

足底腱膜炎治療 一回 片足3300円、両足5500円

 

鍼灸治療 当院では、鍼灸治療・テーピング療法・骨格矯正を症状に合わせて選択し治療を行っております。
重心位置異常が認められた場合には、歩き方を修正する必要があります。本来の重心位置に戻すこと、足底腱膜の保護を目的にテーピング療法を行います。また、足にはいくつもの小さい骨が配列していますが、これらの配列にも異常をきたしている事が多々あります。そのため、テーピング療法と同時にアクティベーターメソッドという方法で足根骨矯正も行います。矯正と聞くと痛いイメージをお持ちの方もおられますが、無理なことは一切いたしませんのでご安心ください。
 さらには、症状が強い場合やお仕事等で動く量が多い方の場合には、鍼灸治療を同時に行うこともあります。重心位置異常によって足の筋肉に影響が及んでいる場合には足底腱膜を引っ張るような圧力が生じている事があります。問題となる筋肉を鍼治療にて動かすことによって足底腱膜にかかる負担を減らすことが出来ます。