足のスネに痛みを引き起こすシンスプリントは、主に短距離やジャンプが加わるようなスポーツをされている方によくみられます。初期は運動中に少しずつ気になる程度から痛みが始まりますが、悪化していくと日常の歩行時にも痛みが現れるようになったり最悪の場合では疲労骨折などの原因になってしまう事もあります。決して軽視できない足の痛みですので、ここではシンスプリントについて・当院で行っているシンスプリントの治療方法などをご紹介いたします。
広義では脛骨周辺に起こる疼痛、狭義では脛骨内側下1/3に起こる疼痛を指します。「脛骨疲労性骨障害」と呼ばれることもあり、ジャンプやダッシュといった反復する強い衝撃によって脛骨周辺に負担がかかることによる発症とされています。炎症が伴うことが多く、痛みがある部分に腫れや熱感を認める事も多々あります。疲労骨折などを実際に起こしていることもありますが、シンスプリントを放置し悪化した結果脛骨に負担がかかり続けて疲労骨折を起こすケースもそれほど多くは無いですが考えられます。シンスプリントの問題となる筋肉は後脛骨筋・ヒラメ筋・長趾屈筋・長母指屈筋などが挙げられます。
レントゲンなどの画像診断
疲労骨折など骨にまで影響が及んでいる場合にはレントゲンに写ることもありますが、基本的には画像診断で判明することは難しいです。そのため、痛みの場所や痛むタイミングなどの問診によって総合的に判断されることがほとんどです。
検査
片足立ちやつま先立ちが出来るかどうかを確認することもシンスプリントを確認する方法の一つです。シンスプリントが発症している場合には、患側でのつま先立ちや片足立ちが出来なくなることがあります。
スポーツをされている場合には、まず第一にオーバーユースが考えられます。バスケットボール・バレーボールのようにジャンプを繰り返すようなスポーツや短距離走のようにダッシュが多いスポーツは足への負担が大きく、その上練習等で負担が増えることによってシンスプリントを発症してしまうケースがあります。
スポーツなどで使われているにもかかわらずストレッチやアイシングといったケアが少なくなってしまうと徐々に疲労が溜まってしまい、結果シンスプリントのような疾患を引き起こす原因となってしまう事もあります。
当院では重心位置の異常によってもシンスプリントに影響が及ぶと考えております。靴の踵が外側からやたらとすり減っていないか?外反母趾・内反小趾の発症がないか?O脚でないか?などが判断材料として重心位置が乱れていると考えております。重心位置に異常が起こると、本来そこまで負担かからない部分に体重が乗り知らない間にシンスプリントの発症へと繋がるリスクが高まります。
シンスプリント治療 一回 片足3300円、両足5500円
当院では、シンスプリントに対して東洋医学的鍼灸治療・テーピング療法を主に選択し治療を行っております。
シンスプリントの原因となる筋肉(後脛骨筋やヒラメ筋)の動きの問題や異常な緊張を鍼治療によって改善させ、脛骨周辺にかかる負担を取り除くことを目的に行います。鍼に電気を流す鍼通電療法を選択することが多くあります。当院で使用する鍼は、全て日本製の使い捨ての鍼を使用しておりますので安心して治療を受けていただいております。
また、筋肉のサポートや重心位置の修正のためのテーピングを行うこともあります。
痛みを感じた際には、基本的に患部のアイシングをしていただくようにお伝えしております。シンスプリントに関しても炎症を起こしていることが多くあるため、アイシングにより炎症を少しでも早く引かせる事が重要となります。特に運動後などの負担がかかった時や痛みが強く現れている時には、患部をしっかりとアイシングするようにしてください。
後脛骨筋やヒラメ筋といった筋肉の問題によって引き起こされることが多く、運動前後や普段からのストレッチは有効な対策となります。アキレス腱を伸ばすようなストレッチなどでふくらはぎや下腿部を中心にストレッチをするようにしてください。
軽く擦るようなマッサージを行うことも有効です。特にむくみが現れている場合にはスネの内側にある骨の際を下から上に向かって滑らすように行ってください。ポイントとしては、クリームやジェル、無ければ入浴時にボディーソープを利用していただくことをオススメします。ただし、炎症所見が認められる時のマッサージは悪化させてしまう危険性がありますので、腫れている・触って熱いなどの症状があれば中止するようにしてください。